雨のち晴
「頑張れ、3組!」
球技大会が始まって、
もう何試合か終わった。
あたしたちのクラスは、
意外と上手で、
今の所2戦2勝。
次は2組で。
男女混合がルールの、
球技大会。
あたしも少し出たけど、
ボールが顔に当たって
休憩。
バレーボールなんて、
する意味分かんない。
「お願いします」
お互い挨拶をして、コートに入る。
相手側のコートには、
十夜も出ていて。
あたしは自分のクラスを応援してるのに、
十夜が点を取る度に、
心の中でガッツポーズ。
だけど、結局勝ったのはあたしたちで。
しかも学年優勝までしちゃってて。
「あたしたち案外強かったね」
「まさか優勝するとはね」
ギャラリーに戻って、
用意してあるお弁当を食べる。
あたしたちの学年は終わったけど、
1年と3年がまだで、
それを観戦することに。
「いけない!真太先輩に応援来てって言われてたんだったね!」
「あ~言ってたね。どうする?行きますか?」
先に食べ終わった2人はそんな
相談をしている。
何だよ、2人とも。
なんだかんだ言って、
先輩たちと仲良くなってんじゃん。
なんて、想ったりするあたし。
「あたしまだ食べてないし、行ってきなよ」
そう言うと、
何だか嬉しそうに笑い、
3年生側に駆けて行った。
「走んなくても…」
そう思いながら、ご飯を一口頬張る。
何か顔がひりひりするな、と
思って手鏡を見てみると。