万華鏡


ひそひそ話をするように、

「お兄ちゃんだよ。一緒に遊ぼうね。大好き!」

と言った。

その言葉はかつて私が『千尋』がお腹にいるときに言ったこと…。

同じ事を言う千尋に笑みが溢れた。

夫と千尋とそしてこれから生まれてくる子と一緒に、たくさんの幸せを紡いでいこう。

それこそ『千尋』が悔しがるくらいに。

心地よい風が吹いて空を見上げた。

雲雀が一羽、雲ひとつない青空にピチュピチュと鳴いていた。




おわり



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