おもちゃのユビワ
電話を切った後もなおは落ち込んだままだった。



ナオは拓巳にもらったあの指輪を取り出した。



「願い事はちっとも叶わない…。こんなものっ!」



ナオはオモチャの指輪を床に投げつけようとした。



「ウワーン!」



しかし、投げ捨てることは出来なかった。



「ただのオモチャなのに…。おかしのオマケの指輪なのに…。」



ナオは涙が止まらなかった。


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