おもちゃのユビワ
あれからナオが一向に帰って来ないので、秀二は掃除を終わらせ、準備室に向かった。



扉をノックし、中に入る。



「掃除終わりました。」



「おお、そうかー。明日は遅刻すんなよ。中崎にも言っとけ。」



「はい。」



「お前部活もしとらんのだから、早起きしろよ。」



「はぁ。」



報告を終えると、小池の言った通りグラウンドの隅にある部室が並ぶ校舎へ向かった。



(部長って、何部の部長なんだか…)



秀二は訳が分からなかったが、今は小池がこれからどう出るかを探るためにも行ってみるしかないと考えていた。



部室の前には、小池と部長だろうと思われる三年生の男子生徒が立っていた。



「あ、秀二くん!こっちへ。」



小池に促され近づいて行くと、腕組みをした部長が深刻な顔をして秀二を見ている。



「あの…話ってなんすか?」



「ほら、部長。」



「ああ、実は、藤村くんに折り入って頼みがある。」



「頼み…?」



部長はゆっくり静かに話し始めた。



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