おもちゃのユビワ
「そこでだ!」



部長は秀二の両肩をガシッと掴んで言った。



「陸上部に入らないかっ!」



「はい?陸上って…」



部長は陸上部の部長であり、小池はマネージャーだという。



部長の話はこうだった。駅伝の選手が一人けがで欠員してしまった。春の大会に向けて練習をしてきたが、欠場になれば他の選手まで出られない。補欠がいないため、急遽長距離に自信のあるやつを探していたらしい。



「なあ、藤村。考えてくれないか。ゆっくりと言うわけにはいかないが。いい返事を待ってるぞ。」



「は、はあ…」



寝耳に水の話に秀二は戸惑いを隠せなかった。



(まさか、陸上部から誘いがくるとはな…)



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