失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
やわらかな布団にくるまり、洗剤の匂いを感じながら眠りたい。
だけど、眠たくはなかった。
「……ックソ!なんなんだよ、アイツは」
金井武。
あいつがいったいどんな人物なのか全く分からない。
唯一知っているであろう大翔は使い物にならないからあてにはできない。
俺は、いったいどうしたらいいんだろうか。
「……帰ろ」
悩んでも、アホで馬鹿なおれはきっと答えに辿り着けない。
ならば家に帰ろう。