失恋少女とヤンキーと時々お馬鹿
他校生をここまで堂々と連れてくるこのイケメン。
「おぬし、やりおるな」
「はいはい」
あって数分で、慣れられました。
校舎に入って、階段をのぼる。
スタスタと上る。
それにしても誰もこのイケメンに声をかけない。
ひそひそと彼の顔を見ては。
いらいらする。
でもいらいらしているのはあたしだけみたいで、
彼は気にも止めず、むしろ聞こえてないように振る舞う。
聞こえてないわけないのに。
彼が何もしないからあたしが代わりに睨んでやった。
するとそれをチラッと見て、小さく笑っただけで何も言わなかった。