明日の空
それからずっと授業中に“恋”について考えた。
「…ら!……咲良!」
「んー?なにー?」
「ほら!あてられてるよ!」
「へ?」
「冬美ー!俺の授業中に寝るなんて度胸あるな!!」
「あ!」
「廊下に立ってろ!!」
「…すいませんでした。」
ガラガラガラ
(もー!廊下に立たせることないじゃん!最悪…)
キーンコーンカーンコーン
「咲良ー!大丈夫??」
「大丈夫だよー♪」
「寝るなんて珍しいじゃん!」
「珱が恋っていうからずっと考えてたの…そしたら寝てた笑」
「あらー…バカだねぇ…笑」
「本気で考えてたもん!」
「はいはい♪」
「むー!信じてないでしょ?」
「信じますよー♪」
明らかに信じてなさそうな珱。
「うーん…」
「つーか、今日遊び行こーよ!」「いいよー♪カラオケ?」
「そうだね!カラオケ行こー♪」
放課後…
「珱ー!カラオケー笑」
「よっしゃ!行こっか♪」
「てか、珱彼氏いるのー?」
「いるよ♪」
「まじですか!?」
「まじでーす♪もう付き合って2年よ〜」
「…長いっすね☆」
「まぁな☆今日は、歌いまくるぜ!!」
「おー♪」
私は、悩みごとを全部吹き飛ばすくらい熱唱した。
三時間後…
「咲良ー!ちょー歌ったね♪」
「もう私、声がらがらになっちゃった…笑」
「あらー!!これからどーする?」「私、帰んなきゃだめかも…親が心配するし…。」
珱には内緒にしてたけど親から着信がたくさんあった。
「そっか、また明日学校でね☆」「珱はどーすんの??」
「ダーリンに迎えに来てもらっちゃう笑」
ちょっとほっぺがピンク色に染まる珱。
「いいですねー」
「いいでしょ♪あはは笑」
「じゃあ、私は退散いたしますね☆」
「うん、また明日♪」
「「ばいばーい☆」」
(彼氏かぁ…いいなー♪
まぁ私には夢のまた夢だな…。)
「ただいまー!!」
「あ、遅いじゃない!!」
「珱とカラオケ行ってたの!」
「そういう時は、ちゃんとメールしなさい。」
「…ごめんなさい」
「ご飯は?」
「食べるー!!」