―先生は意地悪―


「あー、鼻血垂れ」


「うっさい!」



私が教室に戻ると、クラスの男子にからかわれた。



「鼻血垂らして北沢に満面笑顔って…」



ボソッと聞こえた声に、私は勢いよく振り返ると涼太君の姿。



「何よ…」


「マヌケ面」



はっはーん?私にそんな態度~?



「葵衣~」


「ぉ、お前!?」



私は、ニヤッて笑いながら葵衣を呼ぶと涼太君から頭叩かれちゃった。



「アーサ!大丈夫だった?」



葵衣は、直ぐに来てくれて私が引っ付くと



「卑怯者」


「フンッ」



って、涼太君は悔しそうな顔でボヤいた。



「涼太君がねー、いじめるの!」


「清水~、アーサいじめたらダメだってー」



私の言葉に、葵衣は笑いながら涼太君の肩にポンッて手をやると少し顔を赤くした涼太君が



「ぁ、あぁ…」



って返事を返した。



「アーサ、北沢に担がれてたよ~」


「ぇ!?お姫様抱っこ!?」


「違う、担がれてたんだって」



鼻血出してたから、何か笑えた何て葵衣の言葉。


お姫様抱っこじゃなかったんだ…


何か残念だけど嬉しかった。


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