―先生は意地悪―
北沢誠太
「先生!!」
「な、何だよ!?」
今にも煙草に火を付けようとしてた先生に話し掛けた私。
先生は、少しビクッてして振り向いた。
「だから、先生はもう今は終わった訳。だから、また明日な」
「分かってる!」
「ゃ、分かってないだろ」
先生は、馬鹿な奴って言いながら煙草に火を付けて一口吸った。
「お前で良かったよ、マジ他の先生にバレたかと思ったぞ」
お前で良かった
その言葉だけが私の頭の中で繰り返される。
「で、何か用?」
「ぁ…えっと」
突っ走って来たから、何を話すか何て考えてなかった。
それに
先生の時間は終わり
で、私は何をしに来たのかは自分で分かんない。
ただ、生徒として先生の傍に居けなかったから…
だから今、先生じゃないって事は…
あー!!もうっ!!
馬鹿は本当に嫌!!
尚更、訳分かんなくなっちゃったよ。