奈那子が死んだ
笹川学園
「あ、弥英ちゃん。もしかして今日お弁当?」
朝起きて自分の弁当を作りながら弥英ちゃんを見る。
ちょっとびっくりした顔で弥英ちゃんは俺を見た。
「もしかして…作ってくれるの?」
「あ、うん。自分の作るし、弥英ちゃんのも作るよ」
「あ…ありがと」
ほんのり顔を赤らめながら椅子に座って微笑んだ。
「あ、弥英ちゃんパンとご飯どっちがいい?俺はご飯なんだけど、」
「わ、私もご飯にするっ」
なんでそんなにあわてているんだろうと思いながらも弥英ちゃんが持ってきた茶碗にご飯をよそう。
それからおいしそうに俺の作った味噌汁や卵焼き、ウインナーをほおばり始めた。
そんな姿を見てやっぱり女子高生なんだな、なんて思う。
ささっと俺も会社に行く準備をして弥英ちゃんのお弁当をつつむ。