小鳥と恋愛小説家





びっくりしたような……戸惑う顔をじっと見つめた。



大きな瞳と鼻の頭がちょっと赤くて、



…………可愛いな…と思った。










「……………困ったりしない。

同じこと………思った…から。」



「………………お…同じ……こと………?」



それにひとつ頷くだけの返事をした。



ぱちぱちと瞬く長い睫毛が戸惑う彼女の気持ちを物語る。








……………好きだ。



くるくる変わる表情も



小さな手も



明るくて素直な性格も



何より……………人をいつだって思いやる…………優しい心が………………



…………たまらなく、好きだ。











…………だけど、どうしたって口下手な自分は



どうやったら……………この心の中に詰まってる想い全部を伝えることが出来るんだろう……………?



書くことは出来る。



ずっと趣味で小説を書いてきたんだから。



だけど、











君には言葉で伝えたいから















「………………。」



「……………貴宮くん………?」







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