小鳥と恋愛小説家




じんわり感動していた俺に大河は次にこんなことを言った。



「まぁ、ツバサのことは心配すんなよ。

アイツも俺がシメたから。」



「…………!!?」



それにぎょっとして勢いよく振り返る………!



今このちびっこなんて言いましたか!?



びっくり仰天な俺に構うことなくちびっこは



「だいたいよー…、カケルも小鳥ちゃんもボケサクも、あのどブスを甘やかしすぎなんだよ。

親にも相当甘やかされてんぞ?アレは……。

だから付け上がってあんな性格ねじまがんだよ。」



「……………。」



なんで俺だけボケサクなんだ………?



軽くひっかかってる俺を気にすることなく、うんうんと自分の言葉に納得するように大河は腕を組んで頷いている。



「…………っ?」



そして顔をあげてにぱっと笑うと―――










「どブスは俺がちゃんと教育してやるよ!

おまえは小鳥ちゃんとさっさと仲直りしろよ?

俺、用もすんだし帰るわ。じゃあなー!!」



「た…大河………!

教育って……!?」








びっくり発言に戸惑う俺を残して、せっかちな大河はほんとに言いたいことだけ言って帰って行きました…………。












「大河…………恐るべし…………。」









あのちびっこ……案外大物なんじゃなかろうか………?







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