小鳥と恋愛小説家




「…………カナ~!」



「…………。」



そんな声に教室の机に突っ伏して寝てた俺は、むくりと顔を上げた。



「まぁ~た寝てんのかよ?……てか、D組の小林飛鳥(コバヤシアスカ)ちゃん振ったんだって?」



「…………?」



やって来たのは、中学からの悪友…園村大河(ソノムラタイガ)。



金髪に近い茶髪で…ピアスで、ちっこくて、まんまるな目で、女の子みたいな顔で…無駄に明るい(うるさい)……。



つまりは俺と正反対な男。



正反対だけど長いことつるんでる。



「昨日の子かな……?」



「これだよ………。」



俺の言葉に大河は、はぁ~と大袈裟なため息をついた。



「なん…っで振るんだっ!?もったいねーじゃん!可愛い子なのにさぁー!」



「………?そーだったっけ??」



あんまり顔なんて覚えてない俺は、よくわからずに首をかしげた。



「おまえなんかがなんでモテるんだ…っ。実はクールなんて名ばかりの天然ぼっけぼけのくせに!!」



「……ぼっけぼけ……。」



「あっ!?てめーネタにすんじゃねぇぞっ!?」



「…………。」






< 4 / 344 >

この作品をシェア

pagetop