小鳥と恋愛小説家
「…………カナ~!」
「…………。」
そんな声に教室の机に突っ伏して寝てた俺は、むくりと顔を上げた。
「まぁ~た寝てんのかよ?……てか、D組の小林飛鳥(コバヤシアスカ)ちゃん振ったんだって?」
「…………?」
やって来たのは、中学からの悪友…園村大河(ソノムラタイガ)。
金髪に近い茶髪で…ピアスで、ちっこくて、まんまるな目で、女の子みたいな顔で…無駄に明るい(うるさい)……。
つまりは俺と正反対な男。
正反対だけど長いことつるんでる。
「昨日の子かな……?」
「これだよ………。」
俺の言葉に大河は、はぁ~と大袈裟なため息をついた。
「なん…っで振るんだっ!?もったいねーじゃん!可愛い子なのにさぁー!」
「………?そーだったっけ??」
あんまり顔なんて覚えてない俺は、よくわからずに首をかしげた。
「おまえなんかがなんでモテるんだ…っ。実はクールなんて名ばかりの天然ぼっけぼけのくせに!!」
「……ぼっけぼけ……。」
「あっ!?てめーネタにすんじゃねぇぞっ!?」
「…………。」