先生が生徒を監禁して


十秒、夏川は脱ごうしない。


「嫌じゃないんですか?まあ、俺は構いませんが。あなたがどんなに汚らしくとも、全てを愛してみせる」


「うるさいっ」


三十秒、夏川の手が動く。シャツを脱ごうとして、脱がない。


「……は、恥ずかしいけど……体……汚れちゃってるし……。べ、別に……拭いて欲しい訳じゃ……」


「ないのですか?」


「……」


四十秒。俯き加減の夏川。考えているらしい。


五十秒。首を振って、目をつり上げた夏川が。


「この変態!」


そう言って、第一ボタンを外した。


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