先生が生徒を監禁して
演技か?
まさかバカ正直だったのはラストへの伏線か。
舌打ちをしたい気分だった。まさかそんなと言いたい。
「はあ、分かりました」
勝敗は決した。
仕方がないと夏川にクロスのペンダントを渡す。
「これ……」
「退魔用のクロスですよ。悪霊退治もしておきましょう」
「先生できるの?」
「見えているからには、対策もあります。家がカトリックなもので、部類はエクソシストになりますが悪霊退治にさしつかえはない」
「……、へえ」
疑いの眼差しを向けられる。
「今日から何も見えなくなりますから」