眠れぬ夜は君のせい
そっと、自分から握って見た。

握り返される。

優しい力で。

「私、もう考えられないの」

いつもいつも、思ってる。

寝ても覚めても、いつも思ってる。

彼のことを、考えてる。

「衛藤さん――敦仁さんしか、見えないの」

衛藤さんは、フッと笑みを見せる。

「そのセリフ、信じてもいいのかい?」

うなずく。

「萌波が私を好きだってことも、信じていいのかい?」

うなずく。
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