眠れぬ夜は君のせい
「どうしたの?

何か用事?」

そう聞いたわたしに、
「今夜ヒマ?」

岳は聞いてきた。

「…ヒマ、だけど」

特に今日は、何にもない。

だから何だろうか。

そう思っていたら、
「俺ン家にくる?」

岳が言った。

頭の中で、何かが鳴る。

まるで、行ってはいけないと言うように。

けど、
「何時にいけばいい?」

唇は勝手に動いていた。
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