眠れぬ夜は君のせい
知ってると言う風に言ったヒロに、
「ふーん」

わたしは適当に返事をした。

その時、携帯電話が鳴り出した。

何気なく着信を見てみると、岳。

「ごめん、ちょっといいかな?」

そう言ったわたしに、
「別にいいけど」

ヒロはうなずいた。

急いでヒロから離れると、電話に出る。

「もしもし?」

「藍子さん?」

ああ、岳だ。
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