眠れぬ夜は君のせい
なんてキレイな人なんだろう。

俺が最初に抱いた彼女の印象だった。


彼女の働きぶりは、さすがだった。

3日も経たないうちにあっという間に仕事を覚えてしまった。

彼女が勤めてから1週間目の夜のことだった。

「ありがとうございましたー」

いつものように客を見送ると、テーブルのうえを拭く。

「手伝いましょうか?」

視線を向けると、彼女。

「あ、どうも」

まさか彼女から話しかけてもらえるなんて。

思っても見なかった出来事に、戸惑う。
< 191 / 252 >

この作品をシェア

pagetop