眠れぬ夜は君のせい
桜子さんにメールを送ってから1分。

携帯電話が鳴る。

『バイトお疲れ様。

私も桜介くんに会いたいな』

桜子さんの笑顔のような、温かいメール。

つい、微笑んでしまう。

会うのはもちろんだけど、こうして電話やメールも交わしてる。

どちらかと言うとメールの方が安いから、メールの方が多いんだけど。

けど、夜はなるべくメールをひかえていた。

旦那だ。

桜子さんの旦那さんは病院で働いているそうだけど、油断はできない。

夜勤があると言えばあるらしいけど、病院の仕事のことなどわからない俺はひかえていた。
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