眠れぬ夜は君のせい
その翌日。

仕事を終えると、僕は桜子のバイト先に足を運んだ。

中に入らず、外で様子を見る。

だんだんと寒くなる。

日が暮れるごとに気温が下がって行っているような気がする。

腕の時計が9時を回った時、桜子が現れた。

……あいつか。

年齢(トシ)は、まだ20代と言うところだろうか。

それくらいの年齢の男が、桜子の隣にいた。

桜子の恋人だとでも言うような笑顔が恨めしい。

2人は俺に気づくこともなく、そのまま通り過ぎて行った。

ふと隣に視線を向けると、女の子がいることに気づいた。
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