眠れぬ夜は君のせい
桜介くん…。

彼の言葉に、また涙をこぼした。

「さ、早く荷物をまとめて」

「わかった。

すぐ行くから」

名残惜しかったけど、ここから出て行く用意をしなければならない。

私は急いで寝室に行くと、クローゼットから旅行カバンを出す。

下着やら洋服やらといろいろなものをつめ込んだ後、指輪を外した。

もう、これでいい。

――さようなら

指輪と共に、置き手紙をテーブルに置いた。

。+゚桜子Side゚+。END
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