眠れぬ夜は君のせい
「そんな子、いませんでしたよ。

何かの間違いじゃないのですか?」

メイド長に聞いても、谷田部と同じ答えが返ってきた。

「けど、俺の専属として雇った女だぞ?

知らない訳が…」

「いいえ、知りません。

正宗様、疲れているんじゃないんですか?」

やっぱり、一緒の答えが返ってきた。

その後、使用人に全員聞いて回った。

当然返ってきた答えは、
「知りません」


一体、どこに消えてしまったのだろう。

頭を抱えても、出てこない。
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