眠れぬ夜は君のせい
あなたは何度もわたしと過ごした。

何度も、夜を共にした。

何度も、朝を迎えた。

何度も…抱いてくれた。

抱かれた後に眠るあなたの腕の中は、心地いい以外の言葉はなかった。

でも、もういられない。

これ以上、あなたのそばにいることはできない。

「ごめんなさい…」

暗闇の中で散らかった服を拾い、身につける。

当然、正宗様に背中を向けて。

全て身につけた後、正宗様に視線を向けた。

そのキレイな顔を、記憶に焼きつける。
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