ありのまま、愛すること。
また、別の出会いもありました。

カンボジアでは、目がつぶれているように見える子によく出会います。

それは、腐ったような水で調理から洗顔まで生活のすべてをまかなっているからです。

ですから、カンボジアの子どもたちに真っ当な医療を受けさせてあげたいと、ことあるごとに人に話していました。

言ってみるものです。青年会議所の医療部会のみなさん、総勢20名の医療団が、「カンボジアに行ってもよい」と、援助を申し出てくれました。

「食糧」と「医療」の現状と、私たちの支援の効果を把握するため、お米を支援させていただいている家を訪ねました。

カンボジア支部で働いているチャーリーさんが、「私はあの子の家へ行くと涙が出るのです」と言うほどの、貧しいという言葉さえ当てはまらない悲惨な状況がそこにありました。

雨をしのぐ屋根さえありません。

今日のお米はひと粒もなし。

「今日の食事は小さな子ども3人がカシューナッツを拾えた分だけ」と、み児を抱えた病気のお母さんが、悲しそうに話してくれました。

背の小さな12歳の男の子の仕事は、アヒルの卵拾いです。

せっかくの仕事も、大人にとって代わられてしまう日が多いそうです。

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