FRESH LEMONADE
ーー諒介Side


『明日の放課後、バレーの練習の応援に来て。出来れば関くんも一緒に。』



昨日の夜、突然きた玲子からのメール。

絵文字も顔文字も、びっくりマークすらない、玲子からのメール。



正直、意味がわからない。

女子の皆さんにバレーを教えろ、ってことか…

はたまた高校に来ても相変わらず王子様っぷりを発揮する英嗣連れてって女子の皆さんのご機嫌とりしろ、ってことか…

色々な可能性を考えてみたが、どれもしっくりこない。


“玲子”が“俺”にメールをして来た

そこに、なにか単純にはいかない理由があるように思えてならないからだ。



出会ってまだ日は浅いが、ぶっちゃけ俺は、かなり玲子を信頼している。

玲子はよく周りが見えているし、考え方も大人だ。

何より、俺とよく似ていると感じることがあった。


良くも悪くも目立ってしまう英嗣が高校生活に上手く馴染めているのは、ある意味、玲子のおかげだ。

ほら、うちの英嗣くん、どこにいても何をしても注目されちゃうから。

もちろん人気は高い。

が、その分、無駄に敵もつくりやすい。

まぁ、宿命っていえばそれまでなんだけど。

中学時代から色々とみてきた俺としては、守ってあげたいわけよ。

ただ、常に英嗣の側にいる分、目先のフォローに精一杯な俺は視野が狭い。

そのかわりに、広い視野と頭の回転の早さで、俺が気がつかない部分を指摘してくれるのが、玲子だ。




その玲子が、俺にメールをしてきた。

そこに額面以上の意味を感じてしまうのは、仕方ない。


未だ頭の中にはクエスチョンマークがいっぱいだけど、とりあえず俺は、

『了解。必ず英嗣くんも連れてきます。』

そう、返信した。



きっと、明日体育館に行けば玲子の謎なメールの意味は分かるだろう。


それに…

バレーのチームには、梨菜さんもいるから英嗣くん、尻尾ふって喜ぶだろうし。

なんやかんや、俺、英嗣には尽すタイプだからね。

優しいな、俺って(笑)










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