山荒の鳴く夜
何より…。

振り返り、あの新撰組の猛者どもを向こうに回して暴れまわる獣の姿を見る。

見るといってもこの暗闇だ。

はっきりと見て取れた訳ではないが…。

(化け物…一つ借りだな…)

血に塗れた魔都、京都。

この都に蠢くのは血に餓えた人斬り鬼や修羅だけではない。

本当の人外までもが跋扈しているのだ。

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