プリン・ア・ラ・モード
「は??」

「いや、何でもない」

 怪しい。
 限りなく怪しい。

「何?」

「いや、何でもないって言ってるだろ!!」

 まあいいや、それより今は落ち着いて座りたい。

「ココのカフェ、俺の親友がオーナーだから、気兼ねなく飲めるぜ」
 なんかすっごい話をそらされた気がしなくも無くも…。というか、
「まず座りたいんだけど」
 すごく足が痛いしね。

「あ、勝手に座っていいからな」
 あんた、オーナーじゃないでしょ。
 不服そうな私には目もくれず、店の奥へと向かうこの男。

「あ、お前、起きたのか」
 視線の先には、けだるそうに上半身を起こした青年。
 どっかで見たことあるような……。

 って!!!
 その前にこいつは誰だ!!

「ね、あんたの名前聞いてなかったんだけど」

「あ、俺?椎名。椎名怜哉。ちなみに19歳な♪」
 え?19歳?もっと上かと思った。
 ん、椎名って……えっっ??
< 26 / 43 >

この作品をシェア

pagetop