紅蒼ノ魔女(仮)

紅魔

やはり、その時はすぐに来た。



「カイヒ様、戻りました。」



橙魔女達のところへ戻っていたセオが帰ってきた。



「おかえりー。

みんな元気だった?」



みんな、といっても面識があるのはセオを信頼しきっている二人、シナとユラハぐらいだが。


その他はまったく知らない。



「はい。

元気でした。」



それは良かったけど。


そう言っている本人があまり元気ではなさそうだ。


せっかくの里(?)帰り、楽しくなかったのかな?


あぁ、楽しくなかったかもね。



「カイヒ様。」


「何ー?」



言わなければいけない、だけど言いたくない。


そんなセオの想いがヒシヒシと伝わってくる。


セオに言わせるのは可哀想かな。


そう思って僕は自分からこの話題をふった。



「ねぇ、セオ。

紅魔女の頂と会うことってできるかな?」


「……ッ!」



知っていたのか?という表情をしているが、気付いてないふりをする。



「紅魔女と蒼魔女の頂しか詳しいことは知らないみたいなんだよね。

だから会いたいんだ。

できそうかな?」


「…あちらから、要請がありました。

3日後、会いたいとのことです。」


「それはラッキーだね。

やっぱり僕は運がいいな。」



セオはまだ浮かない表情をしている。


もしかしてまだ何かあるのかな?



「準備を、始めるようにと。」


「準備…って戦争の?」


「はい。

紅魔女様だけではなく、橙魔女達の準備も始まります。」



本格的にヤバい状況だ。


とめるなら、もう僕も動き出さないと、難しくなってくる。


だが、答えは決まっていない。



「…紅魔女の頂。」



その人に話を聞くまで待つしかない、か。



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