紅蒼ノ魔女(仮)

決着(仮)

息が切れるのも気にせず走り続ける。




「見えた!」




式場が目に入り、更にスピードをあげた。



ふと嫌な予感がした。



なんか、危ない気がする。



その予感は当たった。



爆発音が響く中になんとか入り込み、壊れた建物の破片なの埋もれる前にリーシィを助け出した。




「間に合った、かな?」




そう笑いながら聞けば。




「でも、遅かったわね。」




と、笑いながら返してくれた。



変わらないリーシィの態度にホッとする。



だが、このまま話してもいられない。




「後でちゃんと話すよ。」



「約束よ?」



「うん、約束だ。」




そしてリーシィは気を失った。



端の方にそっとおろす。



それから驚いている……サイリにチラッと目を向け、すぐに目をそらした。



紅魔女と蒼魔女の頂に向き直る。



とりあえず……




「紅魔女の頂さんは、お久しぶり、蒼魔女の頂さんは初めまして。


僕の名前はカイヒ・コトヒラ。


一応魔女やってます。」




なんてふざけた自己紹介をしてみる。




「何を、しているのですか……?


あなたも魔女でしょう……?」




蒼魔女の頂が聞いてくる。



そう聞く理由もわからなくはない。



人間を助けたことに疑問を抱いているのだろう。



だけど僕は生憎、ただの魔女ではないから。




「そっちこそ、何をしているのかな?


随分と暴れてくれたみたいだけど。」




全く、人の恋路を邪魔するなんて最低なことだ。



まぁ、僕が言えることでもないかもしれないけどね。








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