二つの恋
凛の告白
そしてとうとう凛ちゃんの告白タイムがきた。

いけないと分かっていたけど屋上の影から見ていた。

新と琢磨君がそろうと凛ちゃんは口を開いた。

『二人に恋をしてしまいました。付き合ってください!』

『ごめんね中島さん。俺好きな人いるんだ。だから中島さんとは付き合えない』

最初に断ったのは琢磨君だった。

うそ…。琢磨君好きな人いるんだ…。
私がフラれたかのように落ち込んでいた。

『俺も気になる奴いるから。』
新も琢磨君に続いて断った。
新も好きな人いるんだ…。

私は気が抜けたように落ち込んだ。
『好きな人って誰なの?』
凛ちゃんは少し強めで聞いた。
『同じクラスの…。
日向桜』
と私の名前を二人同時に出した。
「わっ、私!?」
私はつい大きな声を出して飛び出してしまった。
『日向!?』
『桜ちゃん!?』
琢磨君と新は大きな声でハモった。
「あはは…。全部聞いちゃった。」
『うそっ!桜ちゃんいたの?』
「凛ちゃんごめん!友達の告白というと気になって見てたんだ…。本当にごめんなさいっ!」
『見事にフラれちゃった。じゃあ私用ないみたいだから教室戻るね!桜ちゃん良かったね!二人とも好きだって!』
凛ちゃんは泣きそうな声で笑顔で私に言った。
「凛ちゃん!!」
私は大声で叫んだが凛ちゃんは急いで教室へ戻っていった。
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