【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
校門のところにちょっとした人だかりが出来ていた。
何…かしら?
「お嬢様…っ」
目に入った光景は、最悪なもの。
女の子たちに取り囲まれる零。
まるで甘いお菓子に群がる、蟻をみているようだった。
私の零に触らないでよ!
苛々と腹が立ってくる。
「しゅりりんの執事、想像どおりーっ! 超カッコいい~~っ♪」
「…言っておくわ。じゃ…またね」
にやにやとニヤけるレイに挨拶して、零の元へ走る。
「行くわよ…」
あからさまに困った顔をする零の腕を掴み引っ張り、蟻どもを睨みながら、車に向かった。