【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
「おと…様っ、零は? 零は、生きてるの!?」
ベッドの上にぐったりと置かれた手を握り締める。
お願い……!!
生きてて………!!!
「あぁ。生きてるよ、奇跡的にな。集中治療室に入っているよ」
お父様の言葉で、初めて心が温かくなった。
希望が生まれた。
「うぅ……っ零ぃ……」
安心感から、声を上げて泣くあたしを優しくお父様は抱きしめる。
少し戸惑ったけど……
今はそれどころじゃなかった。
零へのいろんな想いがあふれ出して…
「朱里……お前に、今までひどいことばかりしてきて…ごめんな」