甘い罠





秀にぃちゃんの言葉に驚いて声が裏返った。






「う、嘘言わないでよ~。そんな事言うと本気にしちゃうよ?」



「本気にしてくれた方がぃぃ。」



「…秀にぃちゃんはどうかしてるんだよ~。こんな私が好きだなんて…。」



「姫華、俺は本気だ。」



「…。」






…秀にぃちゃん…





目がマジだ…。





どうしよう。







「姫華、返事はくれなくてぃぃ。」



「へ?何で?」




秀にぃちゃんの言葉に不思議に思って首を傾げると、秀にぃちゃんは




「これからどんどん迫っていくつもりだから。」




と言ってニヤッと笑った。




その仕草を見て


え゙…


と思っていると庵が




「…まぁ、俺もそのつもりだし?つぅーか秀、俺のライバルになるね。」




とフッと笑って麗が




「ははっ。ライバルが二人も居るんなら……ますます燃えるな。面白い事になりそうじゃん。」




と舌で唇の端を舐めて笑った。






…どうしよう。




読者の皆様。





これから姫華は三人を相手しなくちゃいけないみたいです。










私は平和な生活をしたいです…。






< 29 / 44 >

この作品をシェア

pagetop