薬指~未来への誓い~
って、思ってたのは私だけじゃん。

指で優しく拭われた私の瞳からは、涙が溢れてて…。



『な…泣いてないもん!!!』


どこが!?!?!?


『だれが??』


ですよね……。。



『私がっ!!!』


『あ、そうなん??』


『そうなの!!!』



なのっ!!!!!!


真吾に泣き顔なんて久しぶりに見せちゃったから
思わず否定しちゃったじゃん!!!



真吾はフッと笑って、また抱きしめてきた…。


『あったけぇ~』



温かいのは…
私の方。


真吾の温もりが
涙が出るくらい温かい…。



これが…
私が、欲しがっていたモノ…???




私は…
でも 私は……


この温もりをもらう資格がない???



智哉と付き合っていた間の一年間…


真吾を裏切っていた事実は隠しようがない。




『ごめん!!!』


真吾の胸を押して離れた。


『…そうだよな。俺、調子にのってごめんなさい』



違うよ…
謝らないでよ…



きっと、本当に謝らないといけないのは
私の弱い心…。



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