薬指~未来への誓い~
『必ず…幸せにする!!!』


力いっぱい抱きしめてきた真吾の腕は、少し震えているように感じた。


真吾??泣いてるの???


『……しん ご?』

『少し…黙ってて』


そっか…不安だったのは私だけじゃないんだ…。

真吾も不安だったんだよね…。







私たちは…まだこの時、



このケンカが終わりを告げ、私たちは更に絆を強めたんだ…と思っていた……。




私たちはまだ気付いてなどいなかった。



今回の由樹の話など、



これから訪れる本当の悪夢へ私たちをいざなう







序曲にしか過ぎなかったという事を―――



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