薬指~未来への誓い~
『どうして……』


どうして、いつも突然姿を現すの????


どうして、私たちをほかっておいてくれないの????



もしかして…
真吾は毅と由樹が来ることを知っていたの!?




私は呆然と立ち尽くしたまま、頭の中だけは色々な想いが駆け巡ってパンク寸前だ…。



毅や由樹への嫌悪感。

そして、

真吾への…不信感。




毅と由樹は、真吾の所へ歩みよっていた。


私の位置からは真吾は背中しか見えなかったけれど、
毅は横顔で、由樹は正面から見えた。



あっ…由樹が笑ってる…。



なにを話ているかなんて、私の所までは聞こえない。


けど……


由樹は


笑っていた……。






――――ドクンッ!!!



その笑顔を見た瞬間、
胸が張り裂けそうな程の鼓動の音で、呆然としていた私は我にかえった…。



『――やめてよ…』


やめてよ……

私の…、
私たちの家族としての未来を……


これ以上邪魔しないで!!!!!!







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