Blood smell 2


ベットで横になっても
なかなか寝付けづ


ベランダに出た


森の夜は静かで
動物の鳴き声が遠くに聞こえる


月明かりも
星の光もせり出した崖にさえぎられて
感じることはできない


それが
なんだかとても怖くて

両手で自分を抱きしめた



「眠れないのか?」


そっと後ろから
大きな腕に包まれる


降ってきたのは
妖艶な耳に響く
それでも優しい声




「…うん。
疲れてるはずなのに…
おかしいよね。」


「…怖い?」


正直に頷いた
すると
さらに修二の腕が強くなる


「大丈夫…。」


「違うの…。」


「え?」


修二の声をさえぎった私に
彼は不思議そうに顔を覗き込んだ
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