Blood smell 2
教皇を襲った哀れなライカン…

その言葉に
今は亡きクラスメイト
斎藤君が浮かんだ


母と妹の敵の教皇に
兄弟で挑んだ

勇猛な人狼…



「…クラスメイトでした。」


ぼそりとつぶやいた私の言葉に
教皇は嬉しそうに目を細める


「…ならば、そのライカンに合わせてやろう。」



「え?!」



思いもよらない言葉に
私は顔を上げる

斎藤君はもう死んだと思ってた

でも
生きてるの?


「ほら…ここだ。」

でも
そう言って教皇がさしたのは
自分の足元


え…?


教皇と皇帝の足元には
動物の毛皮が敷かれていた


そして
その色は深い土気色


「頭は切り落としてはおらん。」

教皇は足先で敷物の端を持ち上げると
大きな狼の頭がさらされた
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