Blood smell 2
そんな罰があるなんて…


しかも
修二はその罰を知っていた


知っていて…
私と一緒になると言ってくれた


私の想いを受け取ってくれた…


じわっと瞼に涙が溜まる


「…お前は命が惜しいか?」


え?

急に降ってきた皇帝の言葉
思わず顔を上げると
挑発的な顔があった


「死ぬのが怖いか?
命乞いでもするか?」


「…どういう事ですか?」


「ちょうど
奴隷の一人が死んでしまってな。
新しいのを探している。

そこでだ

我がしもべとなるなら
命は助けてやろうぞ…下等生物?」

皇帝の代わりに答えた教皇の顔が
ニタリ…と薄気味悪く微笑んだ
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