魔法学園ユートピア
「そうですわね…水の雫ですわね。」


幸大がホワイトボードに○を書き、その中に水の雫を書く。


「これが魔法陣だとして、だ。


じゃあ、もう1人…

亜紀で良いか。

水の魔法陣のイメージは?」


「そうね、私は水の波紋ってところね。」


「じゃあ、三重○だな。


この二つを式にしたら、どうだ?

神宮寺、水の化学式。」


「2H2+O2→2H2O

ですわ。」


「つまり、どちらの魔法陣も同じ化学式ってところは解るな?」


生徒達が頷く。


「ですが、それでは解決はしませんわ。」

神宮寺が言う。


「多分、花の魔法陣を作った奴は花をイメージしたんじゃなくて、
花を作る式を図にしたんだろ。」


「だからといって全員が花を作るイメージがあるわけではありませんわ。」

「…確かに。」


「私が説明を変わるわ。」

学園長がでる。

「この魔法陣には確かに花を作る式を図にした、ということ。

それは見事に正解。

まぁ、化学式ではないのだけれど。

これには認識の魔法が込められてるの。

これに触れた瞬間にこれは花だ。という認識が生まれるの。


貴方たちも水の化学式を初めて見た時、これが水の化学式なんだ、って漠然と理解するわよね?」
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