魔法学園ユートピア
そこに奈都が走ってくる。


「すみません、お待たせして。」

「亜紀、もしかして、」

「告白ね。」

「あんまり見るモンじゃないだろ?」


「心配なのよ。

それより、幸大はしっかり見てたら?」

「何でだよ?」

「いつまでも皆があんたを追っかけて来るわけじゃないのよ。」





「あの、二月さん。」

「はい。」

「俺と、付き合ってください!」

「あの、ごめんなさい。

お気持ちは嬉しいんですけど、」

「他に好きな人でも?」

「はい。」

「誰ですか?」

「岡田先生、です。」


「な、生徒と教師なんて、」

「お兄さんは本物の教師じゃありませんから。」

「お兄さん?」

「幼なじみなんです。」

「でも、やっぱり教師となんて、」

「皆が反対するなら私は学園を辞めます。

そうすれば生徒じゃありませんから。」


「…、そこまで、か。

時間をとらせてゴメンね。」

「いえ、ありがとうございました。」



男子が去っていく。


「青春だな。」

「幸大は、どうするの?」

「何が?」

「奈都はあんたを好きって言ったのよ?」


「それは、知ってる。

俺も馬鹿じゃないんだからな。」
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