魔法学園ユートピア

「幸大君はどう思う？」

「何が…と言いたいですけど、やっぱりおかしいですよね。」


「あの、何がですか？」

狭山が訊く。

「変わってますよ、この学園のシステム、時期、準備の良さ。

何か、引っ掛かると言いますか、」


「申し訳ないんですけど、もっと解りやすく、」

「幸大！」

職員室に殴り込みのごとく、私服の亜紀がやってくる。


「どうした？」

「神宮寺さんのことよ!!」

「亜紀はどう思った？」

「思ったって…何が？」

「おかしい、とかさ。」

「おかしいって…急なこととか、寮に住んでるのにってことくらいしか、」

「亜紀ちゃんも気付くほどに怪しいことが起きてるわね。」

学園長が言う。


「あの、ですから私にも解りやすく、」



「お兄さん！」

「先生！」

「シショー！」


「お前ら…ってクリス、神宮寺と面識あったか？」

「いえ、こちらの二人が急いで学園に行ったので事件かと…」

「そうか、他の奴とは話せないのか。」



「お前ら、ちょっと聞いてくれるか？

狭山先生にもわかるように話します。」


「わざわざ、すみません。」