マイ・シュガーランド


「おいで。」


首を思いきり横に振る。


「興味本意で観察しちゃったし、お詫びだよ。」


彼がわたしの右腕をグイッと引っ張る。


「や!離して!」


思いきり振り払ったのに、彼はビクともしなかった。


「ミルクティー、まだ少し温かいよ。
持ってな。」


左手にポンと渡されたミルクティー。

まだほんのり温かくて、冷えきった手が溶けていくような感覚になる。


「タクシー乗るよ。」

彼はグイグイと右腕を引っ張りながら足早に歩く。


…座ってたからわかんなかったけど・・
背、高いな。

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