白銀の翼~白銀の彫刻と金の瞳の乙女~
「それでだ」

不意とリセラ達に指を向け監

督官は言った。

「20日後にここにいらっし
ゃる長官殿に失礼のないよう

にお前ら。いる間小屋ん中で

縄作ってろ」

「えええええっっ~~~」

三人同時に上げた声に今度は

両耳を塞ぎつつ監督官は叫ん

だ。

「うるさい!!」

「なんであんな面倒なことを

俺達がしなくちゃいけないん

すか?」

「そうですよ。デリナ様。だ

ったら水仕事がいいです…」

両目に涙を溜めたロワに怯ん

だのだろう。監督官はしょう

がなそうに言った。

「お前は何をするか分からん

だろう。」

確かに、とリセラは思った。

この間はここを囲っている壁

を削って穴を開けようとした

し水を運ぶ桶に穴を開けたし

、仕事は真面目にやっている

時を教えた方が早いだろう。
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