サクラ誘惑
あ…やば。
勢い任せに叫んでしまった私はみるみる青ざめる。
仮にもこの人は先生らしくて、むかつくからと言ってそんなことは言ってはいけない。
やばい。どうしよう。
「あの…」
「いや、いいよ」
私の言葉を阻止する男の人。
何を言われるのかと、目をぎゅっとつぶって、下を向いた。
「自分の意見をはっきり言えるなんて凄いね。うん君のこと気に入った」
……は?
予想外の言葉に私は顔を上げる。
「君、名前は?」
「…佐原さくらです」
すると男の人は、そうかーサクラ色だからさくらなのかー、と言ってはははと笑った。