時を分かつ
映像が跳んだ。

デート当日。

新聞配達を終えたコウダイ、いっつもなら寝るのに、何かをメモ帳に書いてる。


「これでいい。

最後に、まだ、時間があるしな。」


また本を読み始める。


映像が跳んだ。


「俺って馬鹿か?

来ないって解ってるし、例え来ても早すぎだろ。」

9時。

デートの待ち合わせ場所にいるって、もしかしてあの時も、こんなに早くから待っててくれたのかな?



「行くか。」

コウダイが走り出した。


「そろそろか。」

コウダイが私の事故の場所に来た。


不快な音が聞こえた。


映像が止まった。

「何で?

この先を見せてくれないの?」

「見せてやるよ。

さらにリアルにな。」


私はコウダイの体に吸い込まれた。
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