ただ好きなだけ




「えっ!?
誰も生徒とか言って……あ!」

「やっぱり、そうなんだ」

「こ、この事は……」

「わかってるって!
誰にも言わないわよ」

「あ、ありがとうございます」

「あーあ、私失恋しちゃった」

「河野先生、好きな人いたんですか?」

「んー?
いるよ、目の前に」

「えっ……」

「喜多先生って、結構鈍いんだね」

「な、なんか、すいません…」

「謝らないでよぉ
余計に惨めになるじゃない」

「は、はい……」

「それじゃ、喜多先生頑張ってくださいね」

「は、はい!」



河野先生はそう言って、席を立っていった



ま、まさか……

河野先生が……お、俺の事を…

び、びっくりしたなぁ

だって河野先生、五条先生のことを好きだと思ってたから

五条先生というのは、俺より3つ年上のイケメンな、化学の先生だ




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