夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
いずれは、彼の人生の伴侶として、残りの寿命をまっとうしたい。
「あたし……補欠の嫁さんになりたい」
「……え」
びっくりした顔をして、母は固まってしまった。
「夏井家に嫁ぎたいんじゃ」
あたしはベッドから飛び降りて、裸足で床に着地した。
「けど、こんなこと繰り返すような女、嫁にしてくれるやついねえよ!」
そして、泣き顔のまま、固まる母に詰め寄った。
「こんな女嫁にしたいと思う男なんか、どこにもいねえよ! 現に、補欠だって姿くらましたじゃんか! もう嫌んなったんだ、きっと」
母の色白の頬を、ひと粒の涙がつつうと伝い落ちた。
「ねえ、お母さん」
あたしは、無意識のうちに母の細い手首を掴んでいた。
母が息を飲んで、あたしを見つめ返して来る。
「うん?」
「なれる?」
こんな事の繰り返しだけど。
「補欠のお嫁さんに、あたし、なれる?」
そんな日、あたしに来る?
あたしに、明るい未来はあるの?
「翠……」
母が何かを言いかけたその時、廊下から騒がしい声と足音が響いて来て、
「待ちなさい! あんたたち! 何なの、その格好は!」
あたしと母はハッと我に返り、同時にドアを見つめた。
「コラ! あんたたち!」
洋子の声だと、すぐに分かった。
ドアが猛烈な勢いで、ガアンと開いた。
病室に入って来たふたり組の男を見て、ギョッとするほかなかった。
「あたし……補欠の嫁さんになりたい」
「……え」
びっくりした顔をして、母は固まってしまった。
「夏井家に嫁ぎたいんじゃ」
あたしはベッドから飛び降りて、裸足で床に着地した。
「けど、こんなこと繰り返すような女、嫁にしてくれるやついねえよ!」
そして、泣き顔のまま、固まる母に詰め寄った。
「こんな女嫁にしたいと思う男なんか、どこにもいねえよ! 現に、補欠だって姿くらましたじゃんか! もう嫌んなったんだ、きっと」
母の色白の頬を、ひと粒の涙がつつうと伝い落ちた。
「ねえ、お母さん」
あたしは、無意識のうちに母の細い手首を掴んでいた。
母が息を飲んで、あたしを見つめ返して来る。
「うん?」
「なれる?」
こんな事の繰り返しだけど。
「補欠のお嫁さんに、あたし、なれる?」
そんな日、あたしに来る?
あたしに、明るい未来はあるの?
「翠……」
母が何かを言いかけたその時、廊下から騒がしい声と足音が響いて来て、
「待ちなさい! あんたたち! 何なの、その格好は!」
あたしと母はハッと我に返り、同時にドアを見つめた。
「コラ! あんたたち!」
洋子の声だと、すぐに分かった。
ドアが猛烈な勢いで、ガアンと開いた。
病室に入って来たふたり組の男を見て、ギョッとするほかなかった。